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熱中症後の倦怠感と疲労感?自律神経の乱れが原因か
熱中症から回復した後も、多くの人が訴えるのが「だるさ」や「慢性的な疲労感」です。これらの倦怠感や疲労感は、熱中症の急性期の症状が治まった後も数週間から数ヶ月にわたって続くことがあり、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。この長引く不調の原因の一つとして、自律神経の乱れが深く関わっていると考えられています。熱中症は、体温が異常に上昇し、体内の水分や電解質のバランスが崩れることで、全身に大きなストレスがかかる状態です。この極度のストレスが、体温調節や様々な臓器の機能を司る自律神経系にダメージを与え、その働きを乱してしまいます。自律神経には、活動時に優位になる交感神経と、リラックス時に優位になる副交感神経があり、これらがバランスを取りながら体の恒常性を維持しています。熱中症による過度のストレスは、このバランスを崩し、特に交感神経が過剰に興奮した状態が続くことがあります。交感神経が優位になりすぎると、体が常に緊張状態にあり、十分な休息が取れなくなります。これにより、疲労が蓄積し、倦怠感が慢性化するのです。具体的に、自律神経の乱れが倦怠感や疲労感を引き起こすメカニズムはいくつか考えられます。まず、体温調節機能の不調です。熱中症で体温調節中枢がダメージを受けると、体温が適切に調整されなくなり、わずかな気温変化にも体が過剰に反応するようになります。これにより、常に体温を調整しようとエネルギーを消費するため、疲労感が増します。次に、睡眠の質の低下です。自律神経が乱れると、夜になっても副交感神経が優位にならず、深い眠りに入りにくくなります。寝つきが悪くなったり、途中で目覚めたりすることが増え、十分な休息が取れないため、日中の倦怠感や疲労感が増大します。また、心臓や血管の働きも影響を受けます。自律神経の乱れにより、心拍数が不安定になったり、血圧が変動しやすくなったりすることがあります。これにより、全身の血流が悪くなり、細胞への酸素や栄養供給が滞ることで、疲労物質が蓄積しやすくなります。消化器系の不調も倦怠感につながります。