熱中症は、その急性期に激しい頭痛を伴うことが少なくありません。しかし、熱中症から回復した後も、頭痛が持続したり、慢性化したりするケースがあり、これは熱中症の後遺症の一つとして注目されています。この慢性的な頭痛の背景には、自律神経の乱れが深く関わっていると考えられます。自律神経は、脳の血管の収縮や拡張をコントロールすることで、脳への血流を調整する重要な役割を担っています。熱中症になると、体温の異常な上昇や脱水によって、体内の水分や電解質のバランスが大きく崩れ、血管系の自律神経に極度のストレスがかかります。このストレスが自律神経のバランスを乱し、脳の血管の収収縮・拡張が適切に行われなくなることで、頭痛が後遺症として残ることがあるのです。具体的に、熱中症が自律神経に影響を与え、慢性的な頭痛を引き起こすメカニズムはいくつか考えられます。まず、熱中症によって体温調節中枢がダメージを受けると、体温が適切に調整されなくなり、わずかな気温変化でも体が過剰に反応するようになります。これにより、脳の血管が不適切に拡張・収縮を繰り返すことで、頭痛が生じやすくなります。特に、片頭痛のようなズキズキとした拍動性の頭痛は、血管の拡張と関連が深いとされています。次に、熱中症による脱水症状は、脳の血管を収縮させ、脳血流の一時的な低下を引き起こします。この状態が持続すると、脳が酸素不足となり、頭痛として感じられることがあります。また、脱水は電解質バランスの異常も招き、特にナトリウムやカリウムといった電解質の異常は、神経の興奮性を高め、頭痛を引き起こす原因となることがあります。さらに、熱中症による全身の疲労やストレスは、自律神経のバランスをさらに乱し、慢性的な緊張型頭痛を誘発する可能性があります。緊張型頭痛は、頭全体が締め付けられるような痛みが特徴で、肩こりや首のこりを伴うことが多いです。自律神経の乱れは、体の緊張状態を維持しやすいため、このような頭痛が慢性化しやすいと考えられます。
熱中症と頭痛!慢性化する後遺症の背景に自律神経